ガンマ補正

ガンマ補正

ディスプレイは,RGB の信号をそのまま画面に表示できるわけではない。 写真のフィルムと同じように,ディスプレイにも特性があって,信号と画面の明るさは必ずしも比例しない。 一般に,RGBの値を  x  (最大値を1とする),画面の明るさを  y  (最大値を1とする) としたとき,ディスプレイの特性は   y = x γ  という式で近似できることが知られている。 γ  (ガンマ) の値は,ディスプレイの機種や設定によって若干異なるが標準は 2.2 である。 RGB の強さをそのままディスプレイに渡すと,画面が暗めになり,RGBのバランスが狂ってしまうので色も正しく表示できない(図)。 これを避けるために,RGBの値を予め大きくし,ディスプレイの特性をできるだけ直線に近づける補正をガンマ補正という。

ふつう,デジカメやスキャナで得られた画像の RGB 値は,標準的なディスプレイで自然に表示できるようにガンマ補正がすでに施されている (ガンマ値は 2.2)。 ところが,ディスプレイの設定が標準とずれていると,画像が明るめに表示されたり暗めに表示されることになる。 また,ガンマが標準とは大きく異なるディスプレイ上で調整した画像は,標準の環境で表示したり印刷したりすると不自然になってしまう。 これを避けるためには,コンピュータの色環境を標準的なものに設定しておく必要がある。

モニタの特性 ガンマ補正
ディスプレイの特性 ガンマ補正 (逆関数をかける)


Windows では,ガンマの値が 2.2 であるディスプレイを標準としている。 Macintosh では,かつてガンマが 1.8 の明るいディスプレイを標準にしていたため,同じ画像が Windows に比べて明るく(やや白っぽく)見えていたが,Mac OS 10.6 (Snow Leopard) 以降,標準が Windows と同じ 2.2 になった。 このように,標準のガンマが 2.2 に統一されたので,ディスプレイのガンマを 2.2 に設定するよう心がけなければならない。

ディスプレイのガンマを調べるためのテストパターンを作ったので,ディスプレイの明るさの調整に使ってもらいたい。 離れて画面を見たときに四角の中がまわりと同じ明るさに見えるところが,いまの環境のガンマである。 2.2 の四角が見えなくなるように調整すると,標準の設定になる。

単一ガンマ
Gamma Test Chart

色別ガンマ
Gamma Test Chart RGB


ディスプレイのガンマの調整は,Mac OS X のばあい,システム環境設定のディスプレイから「カラー」を選び,ディスプレイに割り当てられているカラープロファイルの「補正」を選んで,標準設定を変更することでできる(下図参考)。ガンマの値のほか,ホワイトバランス(色温度)も変更できる。
Windows 10 では,コントロールパネルから「色の管理」→ 詳細 →「ディスプレイの調整」を選ぶと,色調整ウィザードが起動してガンマやカラーバランスを微調整することができる(下図参考)。 グラフィックアダプタのメーカーによる調整プログラムを起動してガンマや色バランスを調整してもよい。

ディスプレイ (Mac)
ディスプレイ (Win 7)
Mac OS X ディスプレイのカラープロファイル設定画面
「補正…」を選ぶとガンマやホワイトバランスが変更できる

Windows 10 のディスプレイ調整画面
「色の管理」を選ぶとガンマの調整ができる



画像そのものの明るさ調整

Adobe Photoshop の「レベル補正」では,つまみをスライドすることで,画像のガンマを調整して,画像全体の明るさを変えることができる。 中央のつまみがガンマの調整のためのもので,ガンマの値は数値でも表示される(1.00 が無変換)。 写真の明るさの修正などに使うと便利。
* ちなみに,両端のつまみはそれぞれ黒レベル,白レベル調整用。スキャン画像で,黒があまり暗くない,白が十分明るくないときに使う。

Photoshop レベル調整



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T. Fujiwara